PDS3により準拠したSELENE SPICEカーネルの更新
月惑星探査分野では時刻・軌道・姿勢など、サイエンスデータの解析を補助するデータをSPICEと呼ばれるファイル形式で保存しています。 SPICE形式のファイルのことをSPICEカーネルといい、今回更新したのは2007年9月に打ち上げられた月周回衛星SELENE(かぐや)のデータです。 NASAの月探査機GRAILにより月の重力場が大幅に更新され、それに伴いSELENE搭載のLIDARによる軌道決定も更新されています。 さらにSELENEの軌道や姿勢を計算する上で最も良い組み合わせを持つSPICEカーネルをメタカーネルに含めました。
今回のリリースには、長期保存フレームワークであるPlanetary Data Systemバージョン3(PDS3)に準拠するように拡充された情報もあります。 新たにPDS3の情報を追加することで、SELENEのSPICEカーネルは長期保存に適したものとなりました。